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2026年09月18日お知らせ

「九十九里沖におけるCCSのための試掘作業の停止を求める
申し入れおよび公開質問」へ回答しました

2026年9月7日に提出されました「九十九里沖におけるCCSのための試掘作業の停止を求める申し入れおよび公開質問」につきまして、以下の通り回答しました。

2026年9月18日
首都圏CCS株式会社
代表取締役社長 屋義昭

『九十九里沖におけるCCSのための試掘作業の 停止を求める申し入れおよび公開質問』
に対する当社の回答

    首都圏CCS株式会社は、2026年8月22日の燃料油流出事案及び同年8月29日の発火・焼損事案に関し、多くの皆さまからご心配やご質問をいただいております。地域の皆さまをはじめ、関係者の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、改めて重く受け止めております。

    当社は、両事案について原因調査及び再発防止対策を実施し、関係機関への報告及び確認を経たうえで試掘作業(地下の地質やCO₂を地下深くに閉じ込める能力を調べるための調査掘削作業)を再開させていただきました。今後も安全確保と環境保全を最優先に、法令等に基づく必要な調査・確認を行いながら試掘作業を進めるとともに、地域の皆さまに対する情報提供と対話に努めてまいります。
    2026年9月7日に提出されました「九十九里沖におけるCCSのための試掘作業の停止を求める申し入れおよび公開質問」につきまして、以下のとおり回答いたします。

質問1.試掘作業の再開と安全確認について

九十九里沖J-1の試掘作業は現在も停止しているのか。いつ再開を予定しているか。再開の基準は何か。

当社の回答

    九十九里沖J-1(九十九里沖5kmの海上で掘削している井戸)における試掘作業は、2026年8月29日に発生した発火・焼損事案を受けて一時中断しておりましたが、原因調査及び再発防止対策を実施し、経済産業省資源エネルギー庁、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、関東東北産業保安監督部、銚子海上保安部への報告及び確認を経たうえで、同年9月6日に再開いたしました。
    当社は、安全を最優先として試掘作業を進めており、今後も設備に異常の発生や不具合が確認された場合には、原因確認及び安全確保を行ったうえで適切に対応してまいります。

質問2.事故・事案の検証と情報公開

2026年8月22日の燃料油流出事故および8月29日に発生した事案について、原因、経緯、被害・影響、対応状況および再発防止策を独立した第三者を含む形で検証するか。その際その内容を全面的に公開するか。

当社の回答

    2026年8月22日の燃料油流出事案及び同年8月29日の発火・焼損事案については、それぞれ原因調査を実施し、被害・影響の確認、対応状況の整理及び再発防止策の策定を行いました。また、その内容については関係機関に報告し、必要な説明及び確認を行っております。
    現時点で、これらの事案について独立した第三者による検証を実施する予定はありませんが、原因調査及び再発防止策の検証は、船会社、検査機関、機器メーカー、掘削請負会社等の技術的知見を踏まえて実施しました。
    当社としては、法令及び関係機関との協議を踏まえつつ、原因、影響及び再発防止策について適切な情報提供に努めてまいります。一方で、保安上の機微情報や個人情報等については、安全確保や関係者保護の観点から公表できない場合があります。このため、公開可能な情報についてはできる限り透明性を持ってお知らせし、公開できない事項についてはその理由を含めて適切に説明してまいります。

質問3.安全管理体制と緊急時対策

そもそも事故対応策はどのように計画されていたのか。安全管理体制の責任者は誰か。台風、地震、津波など、緊急時への対策計画は取られているのか。

当社の回答

    試掘作業に当たっては、CCS事業法に基づく試掘実施計画及び保安規程を定め、事故や災害の発生に備えた体制を整えています。具体的には、火災、油流出、設備故障、ガス噴出等に加え、台風、地震、津波などの自然災害が発生した場合の初動対応手順、関係機関への通報体制、人員の避難・救護手順等をあらかじめ定めています。
    安全管理は首都圏CCS株式会社が責任を持って実施しており、試掘作業全体を統括する保安統括者、現場の安全管理を担当する保安管理者、掘削作業を監督する掘削作業監督者をそれぞれ配置しています。事故や災害が発生した場合は、保安管理者の指揮のもとで人命の安全確保と被害拡大防止を最優先に対応し、海上保安庁、地元自治体、関係行政機関等へ速やかに連絡する体制を整えています。
    さらに、掘削リグ(海上で井戸を掘るための大型作業装置)には救命艇、救命いかだ、通信設備、消火設備、医務室等を備えるとともに、火災、避難、油流出、救助等を想定した訓練を、関係法令及び訓練計画に基づき実施しています。今回の事案についても、これらの計画及び体制に基づいて対応を行いました。今後も必要に応じて安全対策や手順の見直しを行い、安全確保に努めてまいります。

質問4.事故時の連絡体制と対応

事故の際に、住民や周辺産業への連絡体制はどうなっているのか。また、今回どのように行ったのか。

当社の回答

    試掘作業では、事故や災害が発生した場合に備え、法令及び保安規程(安全を確保するためのルール)に基づく緊急連絡体制を整備しています。事故発生時には、現場責任者の指揮のもとで人命の安全確保と被害拡大防止を最優先に対応するとともに、関係機関並びに地元自治体、漁業関係者等へ速やかに連絡することとしています。緊急連絡先や報告手順は事前に定められ、試掘現場及び事務所に常時備え付けています。
    2026年8月22日の燃料油流出事案及び8月29日の発火・焼損事案では、発生後速やかに関係機関への通報及び報告を行いました。併せて、地元自治体や漁業関係者への情報提供を実施するとともに、当社ホームページにおいて事故の発生や対応状況を公表しました。
    当社は、事故発生時には関係機関への連絡だけでなく、地域の皆さまへの迅速かつ分かりやすい情報提供が重要であると考えており、今後も事故やトラブルが発生した際には、法令に基づく報告に加え、ホームページや地元自治体を通じた情報提供に努めてまいります。

質問5.ハマグリ不漁等と試掘作業との関係

7月以来ハマグリの不漁が続き、8月22日の事故後には試掘現場に近い海岸のみで、ほかの生物も含めた大量死があった。これらの事象と試掘との関係についてどう考えるか。試掘や事故と関係がないというならその根拠は何か。

当社の回答

    ハマグリの漁獲状況について、当社が地元漁業関係者への聞き取りを行った範囲では、掘削リグが到着する前の2026年5月及び6月と比較しても操業実態や漁獲状況に大きな変化は認められないとの説明を受けており、「7月以来ハマグリの不漁が続いている」という状況は確認されておりません。一方、漁獲状況とは別に、同年7月及び8月にハマグリを含む貝類の打上げがあったことは確認しており、当社社員も現地での巡視を行うとともに、関係者からの聞き取り等を通じて、原因に関する情報収集に努めております。
    また、試掘現場に近い海岸において魚類の打上げが見られたとの情報は把握しておりますが、これらは過去にも確認されている現象であり、現時点で、今回の事象が過去と比較して特に異常であることを示す情報は確認されておりません。
    2026年8月22日の燃料油流出事案後に実施した海上及び沿岸の確認では、沿岸への燃料油の漂着は確認されておりません。現時点において、貝類や魚類の打上げと試掘作業又は燃料油流出事案との因果関係を示す情報も確認されておりません。しかしながら、地域を支える大切な産業である漁業や海の環境について不安の声が寄せられていることは、私たちも重く受け止めています。今後も、関係者との対話や現地での情報収集に努めるとともに、状況の把握を継続してまいります。

質問6.環境影響評価と事前調査

試掘前に、海洋環境のベースライン調査は行っているのか。海洋環境、漁業、観光、景観、地域住民の生活等に対する試掘の影響について、環境影響評価を行うべきと考えるが、いかがか。

当社の回答

    当社は試掘実施前から作業開始前の環境の状態を調べる海底地形、地質構造、海洋環境等に関する調査を実施しました。また、試掘作業が周辺の環境や地域社会に与える影響を事前に調べるため、自主的な環境社会影響評価を実施しました。その評価結果に基づいて環境管理計画(環境への影響を減らすための管理計画)を策定し、試掘作業における環境管理に反映しています。

質問7.安全関連資料の公開方針

試掘に関する環境・社会面の評価資料、リスク評価、事故対応計画、緊急時対応計画その他の安全関連資料を、地域住民が検証できる形で全面的に公開するべきと考えるが、計画はあるか。

当社の回答

    当社は、地域の皆さまに対する情報提供の重要性を認識しています。一方で、試掘に関する安全関連資料には保安上の機微情報(安全や防犯上、公表できない重要情報)や関係事業者の機密情報が含まれる場合があります。
    このため、全てを公開することは難しい面があります。一方で、地域の皆さまの関心の高い試掘作業に関する安全や環境保全に関する情報については、保安上及び営業上の支障等を考慮したうえで、適切かつ分かりやすい情報提供に努めてまいります。

質問8.住民との対話・協議の場について

作業再開を前提とした一方的な説明会ではなく、地域住民が質問・意見を述べ、その意見に対して貴社が具体的に回答する公開の協議の場を設けるべきであると考えるが、計画はあるか。

当社の回答

    当社は、地域の皆さまや関係団体の皆さまとの対話が重要であると考えております。これまでも、説明会、意見交換会、個別面談などを通じて、いただいたご質問やご意見に対して回答・説明を行ってまいりました。
    2026年8月22日の燃料油流出事案及び同年8月29日の発火・焼損事案については、原因、影響及び再発防止策等を、ホームページや地域住民向けチラシ「うみとみらい通信」でお知らせいたします。
    現時点で公開の協議の場として開催を決定しているものはありませんが、地域の皆さまから寄せられるご意見やご要望は今後の取り組みを考えるうえで大切なものと考えています。いただいた声を踏まえながら、今後の対話の機会や方法について、引き続き検討してまいります。また、当社が住民との相互対話の拠点として設けておりますCCSコミュニケーションセンター「うみとみらい」においても、ご意見、ご懸念及びご質問を随時受け付けています。

質問9.試掘再開の考え方と今後の計画

上記の検証、情報公開、住民との協議が十分に行われるまで、試掘を再開すべきでないと考えるが、現状のスケジュールはどうなっているのか。今後の掘削や圧入計画の見直しはあるのか。

当社の回答

    2026年8月22日の燃料油流出事案及び同年8月29日の発火・焼損事案では、原因調査及び再発防止対策を実施し、経済産業省資源エネルギー庁、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、関東東北産業保安監督部、銚子海上保安部への報告及び確認を経たうえで、同年9月6日に試掘作業を再開いたしました。なお、現在は試掘調査の段階であり、CO₂の圧入(回収したCO₂を地下に送り込むこと)を行う段階ではありません。将来的なCO₂圧入計画については、調査結果の評価やCCS事業法における貯留の許可など必要な手続等を踏まえて検討されるものであり、直ちに実施されるものではありません。

質問10.今後の試掘と事業全体の検証

J-1試掘だけでなく、今後予定される二つ目の調査井(J-2)の試掘および首都圏CCS事業全体について、地域住民の参加を保障したうえで、その必要性・安全性・環境影響を改めて検証すべきと考えるが、計画はあるか。

当社の回答

    当社は、地域住民の皆さまへの情報提供と対話が重要であると考えております。九十九里沖J-2(九十九里沖13kmの海上で掘削を予定している井戸)や首都圏CCS事業については、関係法令に基づく手続や環境・安全面の評価を適切に実施するとともに、地域の皆さまからいただくご意見やご懸念にも適切に対応してまいります。
    現時点で、ご指摘のような事業全体の再検証を目的とした場の開催を予定しておりませんが、今後も事業検討の進捗に応じて情報提供と対話に努めてまいります。

質問11.排水等による海域環境への影響

試掘現場からは、常時100人分にもおよぶ生活雑排水が流されている。7月以降海水が汚れているという指摘が相次いでいるのに、理由は住民に知らされていない。さらに事故後には重油の洗浄等に大量に界面活性剤が使われたと想定される。それらによる周辺海域への影響は試算されているのか。

当社の回答

    生活雑排水(台所や風呂、洗面所などから出る排水)については関係法令及び関係基準に基づいて処理・管理するとともに、油処理剤(油を回収しやすくするための薬剤)を含む洗浄後の液体は海洋に排出せず、回収して廃棄物として処理しています。
    具体的には、船内では環境への影響に配慮し、環境負荷の少ない洗剤を使用しています。また、生活雑排水については、固形物及び油分を除去しており、月1回、一般排水基準(人の健康や海・川の環境を守るために、法律で定められた排水の水質基準)に定める有害物質について検査を行い、排水基準への適合を確認した排水を海洋へ排出しています。
    千葉県水産総合研究センターが公表している2026年7月27日の片貝沖における水質調査結果についても確認しています。同観測結果における溶存酸素量(DO:海水中に溶けている酸素の量)及び化学的酸素要求量(COD:水の汚れの程度を示す指標)について、当社が過去4年間の公表データと比較した範囲では、著しい変化は確認されておりません。
    また、2026年8月22日の燃料油流出事案への対応において、海上に流出した燃料油に対して油処理剤その他の薬剤を散布した事実はありません。一方、作業支援船上では、海洋への液体類の流出を防止する措置を講じたうえで、関連法令に基づく型式承認(国が性能や安全性を確認した認証)を受けた油処理剤を用いて、船上に残った燃料油の洗浄を行い、吸着マットにより洗浄後の液体を回収し、陸揚げしたうえで廃棄物として適正に処理しています。これによる海上への油処理剤の流出はございません。
    当社としては、引き続き関係機関と連携しながら情報収集に努めるとともに、新たな知見が得られた場合には、適切に対応してまいります。

地域の皆さまから寄せられるご意見やご懸念を真摯に受け止め、今後も情報提供と対話に努めてまいります。



ⅰ 九十九里沖J-1掘削現場における作業再開について(2026年9月7日掲載)
ⅱ 正式名称:二酸化炭素の貯留事業に関する法律(令和6年法律第38号)
ⅲ 首都圏CCS株式会社ホームページ掲載:
    九十九里沖J-1掘削現場における燃料油の流出について【第1報】(2026年8月22日掲載)
    九十九里沖J-1掘削現場における燃料油の流出について【第2報】(2026年8月23日掲載)
    九十九里沖J-1掘削現場における燃料油の流出について【第3報】(2026年8月23日掲載)
    九十九里沖J-1掘削現場における事案の発生について(2026年8月31日掲載)
ⅳ 令和6年度先進的CCS事業成果報告会「首都圏CCS事業」21ページ参照
ⅴ 千葉県水産総合研究センター 外海浅海域水質観測結果(令和8年度7月)
ⅵ 海洋汚染防止設備及び大気汚染防止検査対象設備型式承認規則(昭和58年運輸省令第41号)


■回答資料


『九十九里沖におけるCCSのための試掘作業の停止を求める申し入れおよび公開質問』に対する当社の回答




■お問い合わせ先

首都圏CCS株式会社 社会共生ユニット渉外・広報グループ
お問い合わせ | 首都圏CCS株式会社