世界地図で見るCCS
世界ではCCSプロジェクトの数が増えており、2025年7月時点で77件のCCSプロジェクトが操業中、47件が建設中です。CO₂を回収する能力も年々拡大しており、CCSの導入が世界各地で進められています。
世界のCCS施設
海外での事例
CCSは世界各地で進められており、長年にわたる運転実績を持つプロジェクトもあります。
ここでは、現在操業中または開発が進められている代表的なCCSプロジェクトをご紹介します。
Sleipner
(スレイプナー/ノルウェー)
ノルウェー沖の北海で、天然ガスから分離したCO₂を海底下の地層へ貯留するCCSプロジェクトです。1996年に運転を開始し、2020年末までに累計1,900万トンを超えるCO₂を貯留しています。
Northern Lights
(ノーザンライツ/ノルウェー)
工場などで回収したCO₂を船でノルウェー西部の受入基地へ運び、そこからパイプラインで北海の海底下にある地層へ貯留するCCSプロジェクトです。
2025年に運転を開始し、第1期は年間最大150万トンのCO₂を受け入れる能力があります。将来は、欧州各国からの受け入れも計画されています。
(第1期)
Porthos
(ポルトス/オランダ)
ロッテルダム港湾地域の複数の工場で回収したCO₂を集約し、パイプラインで北海の海底下にある枯渇ガス田へ輸送・貯留するCCSプロジェクトです。年間約250万トン、累計約3,700万トンのCO₂を約15年間にわたり貯留する計画で、2024年に建設を開始し、2027年後半以降の稼働開始を予定しています。
恩平15-1
(中国)
中国南部の珠江口沖にある海上油田で、油田から発生するCO₂を回収し、海底下約800mの地層へ貯留するCCSプロジェクトです。2023年に運転を開始し、累計150万トンを超えるCO₂の貯留を計画しています。中国初の洋上CCS実証事業として進められています。
(計画)
こうした海外事例では、地層の調査、設備の設計、圧入後のモニタリングなどに関する知見が積み上げられています。
本事業でも、国内の基準や地域の状況に合わせながら、海外で得られた技術や経験を調査・設計、安全管理に活用していきます。
関連リンク
(よくあるご質問)
2020年にアメリカ・ミシシッピ州で、地すべりによるCO₂パイプライン破断事故が発生しました。(当時の運用圧力:約9.7MPa、超臨界状態で輸送*、2009年設置)
事故報告では、地すべりリスクの評価が十分でなかったことや、圧力監視と事故発生時の自治体や住民への連絡に問題があったなどが指摘されています。
本事業では、当該事故を踏まえ、以下の対策を講じます。
・地すべり等のリスクが高い場所を避け、やむを得ず通過する場合は、地盤の影響を受けない深さに埋設
・万が一地盤変状が発生した場合でも、漏えいを防止できる強度を確保するとともに、圧力管理や監視体制など複数の安全対策を重ねて計画
また、国の基準・指針についても当該事故を踏まえて整備されており、これらの基準を満たさない設計は認められていません。
*液体と気体の境界線を超えた高圧・高温な状態

